2018.07.02
御神酒と水を入れる器について
今回は、神棚にお供えするお酒と水を入れる容器について、お話ししたいと思います。

瓶 子(へいし、へいじ)
神棚にお供えするものとして、お米やお塩などとともに重要なのがお酒です。
「日本酒」は、基本的にお米と水から造られますが、
人間にとって必須の水、日本人にとって重要な食物の米、その米を発酵させるため必要な酵母、それらの妙なる働きに着目し、神様への神饌のなかでもお酒はことに重要視されてきました。
そのお酒を入れる容器が「瓶子」です。
“へいし” ないし “へいじ” と読みます。
元来は壺の一種で、口縁部が細くすぼまった比較的小型の器を指したようです。
主に酒器として用いられ、古くは酒肴の場でも使われていたのが、やがて安価な “徳利” が考案され流通するようになると、酒肴の場では徳利が使われ、瓶子は神器としてのみ使われるようになったようです。
現在は、通常2個一対で用いられ、白い無地のフタ付きのものを使用するのが一般的です。
また家庭用として、ふたのない、絵柄が施されたものもあります。 水 玉
水を入れるために使われる容器が、富士山のような円錐形をした蓋(ふた)を乗せた器で、「水玉」といいます。
神前にお供えする一例

《 米、酒、塩、水の配置例 》
背の高い二つが瓶子、手前左が水玉で、いずれも蓋をはずした状態です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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